チャタレイ夫人の恋人 【完結】

チャタレイ夫人の恋人を試し読み

作品データ

ジャンル
  • 文芸
  • 出版社
  • グーテンベルク21
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    概要

    『チャタレイ夫人の恋人』(チャタレイふじんのこいびと、イギリス英語: Lady Chatterley's Lover [ˈleɪdi ˈtʃætəliz ˈlʌvə])とは、1928年に発表されたイギリスの小説家D・H・ローレンスの小説。

    発表当時は英国社会における身分制度を大胆に扱った猥褻文書と見なされ、内外で激しい論議の的となり、日本では伊藤整による翻訳本の出版に関して最高裁までの裁判となった(チャタレー事件)。

    出版の経緯

    1926年、ゼネストをきっかけに、故郷の炭鉱の悲惨な状況を目にしたロレンスは執筆を開始、第一稿では完成作に比べ、より直接的に階級問題が主題とされていた。改稿を繰り返すうちに性愛が主題となり、性描写が増え、検閲で一般的な出版が困難だと考えたロレンスは、1928年チラシを作成し私家版として作品を公開。その後、海賊版が生まれたこともあり、1929年に性描写部分を削除した修正版を出版社から発行した。

    イギリスで初めて無修正版が発行されたのは1960年であり、猥褻文書として告訴されるが、証人としてE・M・フォースターらが出廷し、無罪となった。

    日本では1935年(昭和10年)に、修正版が伊藤整訳で健文社から初めて日本語訳されて出版された。無修正版は1950年(昭和25年)4月に同じく伊藤整訳で小山書店から発行されたが、2ヶ月後に警視庁に摘発され発禁処分になった(チャタレー事件)。この時点で、すでに各国でも次々と発禁処分となっており、フランスは英語版だけが許されている状態であった。1957年(昭和32年)に被告側が最高裁判所で敗訴し絶版となった。その後、1964年(昭和39年)に新潮社から、伊藤整訳で性描写部分を削除した版が発行された。

    その後、時代の変化や英米での無罪判決も受け、1973年(昭和48年)に、講談社から羽矢謙一訳で無修正版が初めて発刊。1996年(平成8年)には新潮社から伊藤整訳・伊藤礼補訳で、削除部分を補った「完訳」版が発行された。