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カムイのうたの一覧
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カムイのうた 1巻
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概要
『カムイのうた』は、2024年に公開された日本映画。明治期から大正期にかけてのアイヌ文化伝承者である知里幸恵の生涯を題材とした作品であり、知里幸恵の没後100年、生誕120年を機に、北海道東川町の企画により制作された。大正期にアイヌの口承文学を初めて文字化して『アイヌ神謡集』を著し、19歳で死去した知里幸恵の生涯を描くと共に、北海道の自然の風景、明治から大正にかけて土地や生活を奪われたことで衰亡の危機に瀕したアイヌの生き様や伝統と文化、アイヌの差別と迫害の歴史を伝え、差別や虐待のない共生社会を訴えることを意図して製作された作品である。PG12指定。
ストーリー
アイヌの少女北里テルは女学校を受験し、優秀な成績をおさめるが、アイヌというだけで不合格の烙印を押される。大正初期に女子職業学校に入学するが、そこでも「土人」と呼ばれ、差別を受ける。テルに思いを寄せる青年の一三四は、祖父のレモクの墓が、和人による民族研究のために墓荒らしに遭い、和人を嫌悪している。テルと一三四は共に、同じ人間にもかかわらず、アイヌという理由だけで差別に遭うことを、疑問に考える。そんなテルに、叔母のイヌイェマツはユカㇻを聞かせて、「自分たちの体の中にはユカㇻがあり、それは誰も奪うことができない」と教える。
やがて言語学者の兼田教授が、イヌイェマツを訪ねてくる。兼田はテルたちに、唯一無二の民族であるアイヌであることに誇りを持つよう助言する。アイヌ文化には文字が存在しないことから、兼田は、アイヌ語と日本語の両方に精通しているテルに、ユカㇻを文字に書き起こすことを勧める。テルはユカㇻの翻訳を始め、その出来ばえは兼田の想像をはるかに超える。兼田はユカㇻの本格的な出版のため、テルを東京へと呼び寄せる。テルは一三四と将来の約束を交わし、東京へと旅立つ。
テルは東京で兼田と妻の静のもと、ユカㇻの翻訳を自分の使命と信じて、翻訳作業に没頭する。テルは19歳を迎えた頃、出版も間近に迫る。しかし突如、テルは病魔に侵される。それでもテルは残された力を振り絞り、原稿の校正を進める。最後の校正を終えたその日、テルは自らの使命を全うしたかのように満足気な表情で、19歳の短い生涯を終える。