棘を試し読み

作品データ

ジャンル
  • 文芸
  • 出版社
  • 徳間書店
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    棘の一覧

    概要

    棘(とげ、刺、朿)は、生物または人工物の表面における、固く頂点の鋭い円錐形の突起のこと。生物体または人工物を保護する役割で存在することが多い。また、比喩的に心に傷を与えるような言動に対して「棘のある」という言い方もする。前者の棘も後者の棘も、必要以上に多いと思われるときは「とげとげ」という擬態語で修飾される。

    生物における棘



    生物の体表に棘がある例は数多い。多少とも硬質化した素材によって作られており、表面から突き出し、先端が多少ともとがったものをこういう。定義はあいまいであるが、円錐状突起でもやわらかければ、棘とは言わない。類似の構造で細いものを針と言うが、その境界ははっきりしない。

    表面から突き出した棘はその体を保護することを目的とすると考えられる例が多い。捕食者がその体に触れにくくなり、あるいは食おうとすると口に引っかかって食べにくくなる、などが考えられる。さらに積極的な撃退の役割を担うように、深く突き刺さるようになっていたり、容易に脱落したり、有毒になっている例もある(イラクサなど)。他に、引っかかることを目的としていると見られる例もある。蔓になるバラの刺はこの両方の役割を持つと考えられる。

    生物の持つ棘は何かしら体の一部が変形した器官である。毛が太くなって硬化したものの場合、棘状毛といった呼称もある。