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ファンタジスタドールの一覧
概要
『ファンタジスタドール』(FANTASISTA DOLL)は、フッズエンタテインメント制作による日本のオリジナルアニメ作品。関連企画として小説、コミック、ゲームなども制作され、メディアミックス作品プロジェクトでもある。
概要
谷口悟朗立案、アンバーフィルムワークスプロデュースによるオリジナルアニメーションである。アニメーション制作を担当したフッズエンタテインメントにとっては、オリジナルアニメーション初制作元請作品である。2013年7月から10月まで、毎日放送・TOKYO MX・BS11・AT-X・ニコニコ生放送で放送された。関連企画として小説、コミック、ゲームなどのメディアミックス展開も行われた。アニメ コンテンツ エキスポ 2013にて開催されたトークショーで企画の立案からアニメについて本作のクリエイティブプロデューサーを務めた谷口悟朗、東宝プロデューサー岡村和佳菜、このトークショーで司会を務めたニッポン放送アナウンサー吉田尚記、本作の主人公である鵜野うずめ役の声優大橋彩香の四人で対談している。
谷口は以前から可愛い女の子たちが登場して活躍するアニメを手がけたいと思っていたが、アニメーション制作会社から発注も来ず、谷口自身から営業をかけても反応が芳しくなかったので、本作の企画を立案した。立案した企画書をアンバーフィルムワークスの池口和彦らのもとへ持ち込み、クリィミーマミや、ミンキーモモのようなジャンルを真っ向勝負でしましょうとプレゼンした。
谷口と東宝との関係は2012年のTOHOシネマズ学生映画祭で主催者側から招聘されたことがきっかけで、アニメーションにより関わっていきたいという構想を持つ東宝はセルの販社としてだけでなく、制作現場についても関与したいという話もあり、本作をその第1弾として話が進められていった。その際谷口がクリィミーマミや、ミンキーモモのようなジャンルの企画を持ち込んだことに意外性を感じたが、企画の内容に彼らしさが垣間見られたと岡村は述べた。
アニメ雑誌に本作品の企画が進行中である旨を掲載したところ、色々なところからオファーが舞い込み、2013年7月の放送開始に合わせて、ソーシャルゲーム企画や、コミカライズ企画などが進行し、テレビアニメの放送に先駆け、『ニュータイプエース』(角川書店)2013年よりアニメでキャラクター原案を務めるAnmi作画(協力:遠野明里)によるコミック版と、『コンプエース』(角川書店)2013年7月号(2013年5月発売)よりアニメーションのコミック版が連載を開始している。同年9月2日よりスマートフォン用ゲームの正式運用も開始している。(後述)
後にプロジェクトの幅が広がり、全体を見られるポジションにふさわしいとして谷口がクリエイティブプロデューサーに、アニメーションについては斎藤久に監督を任せることになった。斎藤の起用理由について、谷口は作品がしっかりしすぎると子供向けになってしまうので、より多くの人に作品を楽しませるためにフェチの要素が必要であると考え、これを実現できる監督を考えたところ行き着いた結果という旨を述べた。
キャラクター原案に2013年3月に大学を卒業したばかりのほぼ新人であったAnmiを起用谷口はアンバーフィルムワークスの池口から彼女を紹介され、「とても線が新鮮で面白い」と起用することにした。吉田は本作のスタッフリストを見て、「全く知らない方の描いた絵が超いい絵だった」という彼女の話が一番気になったと話している。また、Anmiのカバーにも回れるよう『とんでぶーりん』や、『ギルティクラウン』、『八犬伝―東方八犬異聞―』でキャラクターデザインを担当した加藤裕美を制作陣に組み入れた。
美術監督に池田繁美を、色彩設定に岩沢れい子、編集に森田清次、音響監督に鶴岡陽太を招聘。彼らの起用理由について、起用しておかないと彼らに忘れられてしまうからと谷口は述べた。これについて吉田は「定期預金を下ろした」と銀行口座に例えている。一方、谷口は東宝との付き合いについて、作品制作において本作が初めてであることから、「新規口座」と例えている。
脚本については木村暢や、柿原優子が参画することがトークショーのエンディングで明らかになっている。
上記のような陣容に、「安心感のある方たち」であると、岡村は評価している。
制作会社は『謎の彼女X』を手掛けたフッズエンタテインメントを選定。谷口は制作会社の選定は重要な要素であると感じ、これをどうするか考えたときに閃いた。また、谷口が『鉄のラインバレル』を手掛けたときのプロデューサーの一人がフッズエンタテインメントの永井理だったという縁もある。
オーディションで大橋をメインヒロインであるうずめ役に起用。谷口はオーディションには行かず彼女の声だけを聞いて、メインヒロインにふさわしいだろうという理由で決めた。その「ふさわしい」という言葉を具体化すると次の通りである。大橋の性格がなよなよしているが、凛とした意思があるところ。もしも窮地に陥る場面になっても、その性格によって「主役としてそれ以上引く必要のない強さが出る」と思った。また、谷口は大橋についてその性格が天性の才能の部分もあり、その部分が目立ったからとも評し、起用の理由ともしている。オーディションに出席した岡村も、大橋のキャラクターも含めてうずめ役にぴったりであると評している。この谷口の評価について大橋は「嬉しい」と返した。このトークショーでの大橋の衣装は作中に登場する学校「私立聖悠学館・中等部」の制服である。Anmiの設定に基づいて描かれたキービジュアルの服装を再現したもの。大きなリボンとベレー帽のような帽子が特徴で、靴下がカラフルな柄になっているこだわりよう。そのためアニメでは表現が難しく、パーツを外すかもしれないと谷口が言及するほどであるが、大橋はこの制服を「超かわいい」と気に入っていた。このステージでの発表でコスパから製品化する計画が公表された。また、この衣装は大阪MBSでの放送開始に合わせて開催された「うずめのお仕事 in 大阪」でも披露された。
谷口は本作品をゆくゆくは宝塚歌劇で上演されている『銀河英雄伝説』や、『11人いる!』のようなものにしていきたいと目標を掲げていた。