2巻
2019年12月6日発売
優れたギャグ作品は、作品が生まれた同時代のさまざまな価値観の背後にある虚妄を見据え、これをさりげなく脱臼し、ついには破壊します。「黒のもんもん組」のパワーが驚異的であるのは、この優れたギャグ作品にのみ備わる特質を間違いなく具備していることに加えてさらに、その量、質の密度が極めて高い点にあります。著者はあとがきで、(いい音楽に出会って調子がいい時には)「うまくすれば言葉やシーンの三段跳びなんかもできました」と述べていますが、これは極めて控えめな表現であり、実際にお読みいただければ明らかですが、調子の良し悪しなど関係なく、猛烈な勢いで、息つく暇もなく、まさしく一コマ一コマに強烈なギャグが満ち溢れて…
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1巻
2019年12月6日発売
第一ページ目から突然に「しゃかしゃかしゃか」という擬音とともに、登場人物たちが意味なく駆け巡り(ゴキブリの走りをまねているそうです)、それを受けて「きりすとっ」という書き文字とともに人物が飛び上がります。さらにはコマの枠線を交差しながら人物たちが舞い始める……この圧倒的な展開で『黒のもんもん組』が幕を開けます。現代の私たちにとっても衝撃的な、このとてつもないセンスがなぜ生まれたのかを考えると、初出時の社会状況を参照したくなります。かつて日本は社会全体で一つの大きな価値観を共有していました。すべての人が等しく豊かになれる、という考え方で、背景には高度経済成長という日本社会の経済的発展がありました…
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