『テラフォーマーズ』(TERRA FORMARS)は、貴家悠(原作)、橘賢一(作画)による日本の漫画作品。略称は「テラフォ」。
火星のテラフォーミング用に放たれたことで人型へと進化したゴキブリ「テラフォーマー」と、それを駆除するために特殊な手術を施された人間との戦いを描いたSF漫画。
2011年、『ミラクルジャンプ』(集英社)創刊号より連載を開始し、同年6号まで掲載された(第1部)。同年、『週刊ヤングジャンプ』(同社)27号(2011年6月16日発売)にて、『ミラクルジャンプ』版の22年前のエピソードである西暦2577年が舞台の、『テラフォーマーズ1』(TERRA FORMARS ONE)が掲載された。
2012年、『週刊ヤングジャンプ』22・23合併号より新たに『ミラクルジャンプ』版の20年後である西暦2619年を舞台にした『TERRA FORMARS テラフォーマーズ』の連載が開始された(第2部)。
2013年版『このマンガがすごい!』オトコ編で1位、『全国書店員が選んだおすすめコミック2013』で2位を獲得した。2021年11月時点でシリーズ累計部数は2200万部を突破している。
2014年にテレビアニメ化、OVA化。2016年に実写映画化された。
原作者・貴家悠の病気療養のため、ヤングジャンプ2017年15号より休載。2018年4月26日発売の21・22合併号より連載再開された。その後、41号から49号にかけても貴家の体調不良により休載。50号より連載再開されたが、52号での掲載をもって、しばらく休載することが発表された。
2024年3月18日、ヤングジャンプ2024年18号から連載再開となることが発表された。
あらすじ
本作品は26〜27世紀という未来が舞台だが、文明の進歩が停滞してしまっているという設定のため、人々の生活は21世紀とほぼ同じレベルの描写がされている。また、人口増加や資源の枯渇・貧富の格差などに多くの国が現代以上に深刻な問題を抱えている。
テラフォーマーズ1
西暦2577年、ジョージ・スマイルズなど宇宙飛行士6名の乗組員は、国連航空宇宙局(U-NASA)の開発責任者M・K・デイヴスの指示のもと、21世紀に行われたテラフォーミングの調査および生息するゴキブリの捕獲、そして2500年以降に送られた無人機の通信途絶の原因を調査するため、有人宇宙艦バグズ1号に搭乗し、40日間の航行の末に火星に降り立つ。火星へ到着しドアを開けた直後、人間大の姿に異常進化したゴキブリに襲われ、乗組員は銃器を用いて応戦するも、歯が立たず、瞬く間に4名の乗組員は命を落とす。ジョージもゴキブリの圧倒的な力によって瀕死の重傷を負いながらも、剣によって頭部を切り落とし、腹部を切り裂くことでようやくゴキブリを倒す。切り落とした頭部を地球へ送った後、ジョージが振り返ると、そこには10数体の同種のゴキブリが待ち構えていた。
帰還者0名の惨事の一切を公表しないことを決めたアレクサンドル・グスタフ・ニュートンは火星から送られてきたゴキブリの頭部を見て「我々は人間を超える」とつぶやき、孫のジョージを含めた乗組員6名に感謝しつつ、次世代へゴキブリに立ち向かった勇気を受け継がせることを誓う。
第1部 (1st MISSION - 6th MISSION〈単行本1巻〉)
西暦2599年、火星のゴキブリを駆除・清掃するために地球を発った宇宙船・バグズ2号の乗組員15名は、火星にて異常進化を遂げたゴキブリ「テラフォーマー」の襲撃に遭う。艦長ドナテロ・K・デイヴス始め小町小吉ら乗組員たちは「火星の厳しい環境下での任務遂行」の名目で受けさせられた「バグズ手術」によって昆虫人間へと変身し対抗を試みる。しかし数で勝るテラフォーマーの想像以上の力や、テラフォーマーの力を独占しようとする科学者の本多晃に唆された蛭間一郎たちの思惑に翻弄され仲間を失っていく。最終的には小吉と一郎の2名のみが、辛うじて火星を脱出する。
第2部(第1話 - 第173話〈単行本2 - 17巻〉)
バグズ2号の失敗を受け、U-NASAは長らく火星開発を凍結していた。しかし、図らずもバグズ2号の帰還の際に持ち込まれたと見られる致死率100%の火星由来の「A・Eウイルス」による被害者が増加していた。そのため火星でテラフォーマーをサンプルとして捕獲し、それによってワクチンを作るという名目で「アネックス計画」が立案される。同時期、火星探索チームの艦長となった小町小吉とバグズ2号艦長の娘で父から遺伝したバグズ能力を持つミッシェル・K・デイヴスは、生まれながらにしてバグズ能力を持つ青年・膝丸燈に出会う。A・Eウイルスの病で幼馴染を亡くした燈は、同じ病の子供を救うワクチンのためにアネックス計画に加わる。
そして西暦2620年、小吉を艦長とする大型宇宙艦・アネックス1号によって100名の乗組員が火星に送り込まれた。しかしアネックス1号は着陸前からテラフォーマーの襲撃に逢い、乗組員たちは六班に別れて不時着する。各班はアネックス1号での合流を目指すが、20年前のバグズ乗組員たちの遺体から特性を盗んだテラフォーマーに襲撃され、乗組員たちは進化型の「M.O.手術」による特性を駆使して対抗する。日米合同第一班・第二班は犠牲者を出しつつも襲撃を切り抜けるが、ドイツ五班は壊滅、ローマ六班も消息を絶った。一方でシルヴェスター・アシモフ率いるロシア三班はテラフォーマーから襲撃されつつも、古代文明「ラハブ」の手がかりを得る。
アネックス1号不時着地点に最も早く到達した、劉翊武率いる中国・アジア第四班は、生まれつきバグズ能力を持つ燈とミッシェルを研究目的のために捕縛する反逆を起こす。アネックス1号は彼らに占拠され、妨害電波により地球への連絡を遮断する。遅れて到着した日米合同第一班・第二班は窮地に立たされるが、第三班の加勢もあり、第四班・テラフォーマーとの三つ巴の攻防となる。
攻防の末、アネックス1号に突入できた第一班・第二班の数名は地球本局に第四班の裏切りを伝えるため、通信傍受の解除および本局との通信に成功するが、その後アネックスは完全にテラフォーマーに占拠されてしまう。さらに、中国軍は武装宇宙艦「九頭龍」を介入させることで成果の独占を図り、ミッシェルと燈はさらなる窮地に立たされる。中国軍と劉は対立した。
生き残り乗組員たちは、救助艦が来るであろう火星の海に向けて奔走する。立ちはだかるテラフォーマーの軍勢を蹴散らし、燈たちは脱出ポッドへとたどり着く。一方で第六班班長ジョセフ・G・ニュートンら「ニュートン一族」が計画当初から陰謀を巡らせていたことが発覚し、小町、アシモフ、劉に牙を剥く。小町らは激しい死闘の末ジョセフに勝利し、救助艦で脱出する燈たちを見届ける。
救助艦に乗れた乗組員たちはサンプルとして確保できたテラフォーマーの数の少なさに悲嘆するが、第三班のイワンが、テラフォーマーを異常進化させた古代文明「ラハブ」の手がかりと共に、A・Eウイルスを大量に確保しており、アネックス任務は成功となった。一方火星では第三の船で「ニュートン一族」が現れ、九頭龍の凱将軍らと化かし合いを演じる。ジョセフは一族に保護され、小町は中国の捕虜となった。
しかし、時を同じくして地球の北海道で「スキンヘッド型」テラフォーマーが率いるテラフォーマーの一団が観測される。彼らは奪ったバグズ1号によって10年以上前に地球へ到達し、密かに侵攻を始めていた。
第3部(#1 - )
アネックス1号が帰還して1年後の2621年、日本ではテラフォーマーの関与が疑われる多数の行方不明者が続出し、燈を始めとする火星からの帰還者の一部は、民間警備会社「一警護」の一員となり、本多晃によって新たに施工された手術「C.B.技術」を駆使して戦っていた。
東京に潜んでいたテラフォーマーの脳を解析した映像から、「スキンヘッド型」改め〈祈る者(インヴォーカー)〉の拠点を突き止めた一警護は、東シナ海沖の中国軍の人工島への潜入調査を行う。そこで燈たちはニュートン一族・中国軍・テラフォーマーが結託していることを知る。彼ら〈神奸たち〉の妨害を受けた燈たちは窮地に陥るが、ミッシェルがアメリカ軍特殊部隊という肩書で援軍に駆け付ける。激闘の末に施設は制圧、攫われていた民間人らも無事救助されたが、中国領に米軍が介入したという政治的結果を招いてしまう。
施設制圧から1週間後、テレビ中継に突如〈祈る者〉が出現し、全世界がテラフォーマーの存在を知る。それを合図に日本近海へテラフォーマーが艦隊を率いて現れ、日本を占拠すべく総攻撃を始める。米軍と中国軍は手を結び、(表向きは)人類一丸となり、人類とテラフォーマーの戦争が開幕した。中国主席は〈祈る者〉に殺され、〈神奸たち〉の繋がりも破綻する。
混乱の最中、凱将軍から取引を持ちかけられた燈と一郎は中国ゴビ砂漠の地下実験場で囚われの小町と再会し、彼を連れ戻すべく戦うこととなる。
出典: Wikipedia